野菜畑見学 1
今や日本のイタリア料理の市場は成熟していると思います。
ですが、当たり前ですがまだイタリアの本物に近づくには難しい。
もちろん例外はあっても、日本料理は日本で食べるのが一番美味しいし、日本のお野菜やフルーツも日本で栽培されたものが一番美味しいでしょう。
それと同じことだと思います。
そんな中、日本からイタリアのお野菜を作っている方々がいらっしゃって、イタリアの野菜畑をご覧になりたいということでコーディネートをさせていただきました。
周ったところは、ラディッキオをご覧になりたいとのことだったので、まずヴェネツィアから程近いスコルツェ。イタリアの中で、ラディッキオはこの地域を含むトレヴィーゾ近辺で作られているんです。
こちらで il radicchio rosso di treviso の tardivoとprecoce を。そしてそこから約15キロほど離れたところに行ってradicchio variegato di castelfranco を見学してきました。
こちらのお野菜は、冬の寒い時期のもの。
なので、寒くなればなるほど赤い色が綺麗に出て赤と白のコントラストが美しくなり、苦味も少なくなるんだそうです。
見学に来られた方は、このような1つの農家でラディッキオだけでこの広大な敷地で作られていることにびっくりされていました。。。。
この形はバラのようで美しい!
日本からいらっしゃった方は、製法に関することについてはとことん質問され、たくさんのことを吸収されていました。味見もなさって、最旬を迎えるのはもう少し先だけれども、ご自身たちが作っているものと比べて、イタリアで作られる野菜の甘さにびっくりされていました。
日本では知られていないことも何点もあり、本場の生産者の声をじかに聞けたことに大変満足をされていました。
私もトスカーナを離れて、フィレンツェでよく見かける食材ではあるけれども、やはりこちらの地域のお野菜で昔から作り続けている農家の方からじかにお話を聞けたことは私にとってもとても有意義な時間になりました。
そして、見学したお野菜をフィレンツェに持ち帰り、私の働いていたレストランで夕食時に調理してもらいました。
まず前菜で生で。アーティチョークのサラダとともに、お塩、オリーブオイル、ほんの少しのバルサミコ酢の味付けで。
そして、メインでトスカーナの貴重な豚肉チンタセネーゼの付け合せとして、右下はリコッタチーズとホワイトソースを使ったコロッケ、その上のお料理はチーズ、卵、ホワイトソースをたっぷり使ったスフォルマティーノを。
こちらはグリルで。若干のアンチョビをオリーブオイルに混ぜたものをかけて。
こちらも生ですが、味付けはシンプルに塩、ワインビネガー、そしてオリーブオイルで。
と、様々な料理法でいただきました。
普段ラディッキオだけで、こんなにいただくことはないので生産者の方に感謝!です。