職人さんの展示会
フィレンツェ、そしてイタリアには各分野の職人さん方がいらっしゃいます。
世界中どこも一緒だと思いますが、残念ながらここフィレンツェでも職人さんの数は減少する一方です。
一人前になるまでに時間がかかること、独立してからも仕事を得るのが大変なことなどなど。
イタリア人の方にお話を聞くと、” 昔は職人の集まりだった。プロフェッショナルの意識も高くて、職人とお客が握手をするということは、任してください、私が責任を持ってこの仕事をやり遂げます、という暗黙の了解でもあったよ ” ということを話してくれる人もいました。
厳しい環境にあるとは思いますが、素晴らしいお仕事をされている方はたくさんいらっしゃいます。
それゆえ展示会も開かれています。
先日フィレンツェのコルシーニ庭園で職人さんの展示会にお伺いしてきました。
こちらの庭園は普段一般公開はされてはいませんが、このような展示会の時のみ一般の方も入場することができます。
中に入ると天気がいいのも手伝って、緑も美しく、きれいなお庭でのんびりとした雰囲気の中この展示会が開かれていました。
皆さんがご存知の世界中に名が知られている有名な会社から、小さな会社まで様々な方が出展されています。
展示されていたのはアクセサリー、帽子、バック、洋服、靴、製本、文房具、工芸品など様々なものがありました。
こちらはリチャード・ジノリ。
どうやら講演会が行われていたようです。
もちろん食品も展示会の中にはあり、さらに食べ物のブースも出ていたので、こちらではちょっとしたピクニック気分でいただくこともできました。
例えばこのような売り物のカゴをみなさんでおしゃべりをしながら楽しそうに作っているので、実際に手作りされているところが垣間見れたりします。
街の中心地にいるとは思えないほどゆったりとしたこの場所で、私も参加したい気持ちになりました。
他にも様々な種類の木を切ってはめ込んでいき、絵のような素敵なものを作ってしまう方、
(近くで見ると本当に細かくて1つの作品を作るのにたくさんの時間を費やされていることが想像できます)
フィレンツェの大聖堂が細部まで丁寧に描かれているガラスのお皿を作ってしまう方、
こちらで展示されている作品は、各職人さんがその場でお仕事をしているのを見ることができます。
どれもとても細かくて正確で、高い技術が無ければできないお仕事だということがわかります。
まだまだずっと見続けていたいと思ったとても幸せな時間でした。
昔から続いている伝統と技術、どうか絶やさないでいただければと思います。